「脇役」ということばを辞書で調べてみると『主役を助ける役。また、物事の副次的な役割【大辞林】。』とあります…。さらに一般的には「目立たないけれど、役に立つモノ」というようなイメージも込められた言葉かもしれません…。
この『青森のあけび鍋敷き』は…脇役とは言っても、どっしりとした存在感が魅力的なアイテム…。
青森のあけび細工は幕末にもたらされたと言われる伝統工芸…。材料は地元産のミツバあけび…。その年に生えたツルだけを夏から秋にかけて収穫し、1〜2年かけて乾燥…。さらに編む前に1〜2日水につけて柔らかくして編むという時間と手間を掛けた工程を経て製品に作り上げられてゆきます…。
あけび独特の重量感のある焦げ茶色、キッチリと編まれた網目が醸し出す存在感は…自然の恵みと人間の知恵から生み出されたもの…。
基本は同心円状の編み方ですが…中心部には職人さんの遊び心も感じられるあけびの鍋敷き…。同じ東北の南部鉄器と組み合わせると…主役も脇役もますます引き立ちそうですね…。
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