Jun.14.2019
現代は気象衛星やレーダー、果てはスーパーコンピュータによる予想まで、何日も先に「嵐が来る」と判る時代ですが…それらが発達する前の嵐は、さぞや恐ろしかっただろうなぁと思います…。
この『京うちわ
風神雷神』は…そんな恐ろしい気象現象をモチーフにした名画を切り取ったアイテム…。
オリジナルの風神雷神図屏風は俵屋宗達の筆になるもの…。それを尾形光琳が写したとされる原画を…うちわという限られた空間に配したもの…。もともと風神と雷神を屏風の隅ギリギリに置いた構図が評価される作品ですが…このうちわも(少しはみ出すくらい)ギリギリに置いて視線の先に空間を置く見事な配置…。京うちわならではの別付けの柄もデザイン上のアクセントになっています…。
原作を再現したカラー版と、さらに凄みを増したようなモノクロ版の2種類…。「嵐」のように力強い図柄のうちわ…。送られてくる風は…竹骨ならではのソフトで心地よい京都らしい優しさにあふれています…。
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